田辺高校応援団管理者の活動を記録するブログ
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工程能力Cpkの推定【訂正】
JUGEMテーマ:品質保証

以前工程能力の推定を紹介しましたが

推定はあくまでσ(ばらつき)に着眼したもので

平均値と規格中央値のズレについては考慮していませんでした

つまりCpの推定でしたのでCpkで検討しました


まずはCpの推定

標準偏差をカイ2乗分布で区間推定(信頼区分95%)します
シグマの区間推定
σ : 母集団の標準偏差

s : サンプルから得た値で求めた標準偏差

Cp=(USL-LSL)/6σ で検討します

Cpが低下するのは、σが大きくなるときなので
σの大きいほうを代入します

例えばここでUSL-LSLが6sであれば本来Cp=1となります

USL-LSL=6sとして考えると

Cpは
カイ2乗で割った値まで低下する可能性があるので

サンプルから得られたCpは目標値に
カイ2乗を掛けた値以上ある必要があります

さらにCp=1.0のほか

USL-LSL=8s(Cp=1.33)

USL-LSL=10s(Cp=1.67)

USL-LSL=12s(Cp=2.00)

それぞれについても同様に検討すると以下の表の値になります

Cp推定



次は偏り係数k(平均値のずれ)の推定

kをt分布で区間推定(信頼区分95%)します

一般式は(1式)の通りです

平均 ・・・ (1式)
μ : 母平均

標本の平均 : 標本(サンプル)の平均値

t分布 : t−分布の値(エクセルでは =TINV(確率,自由度)

95%の信頼区間の場合は確率は1-0.95=0.05とします

自由度はここではサンプル数n-1とします

s : 標本(サンプル)の標準偏差(エクセルでは =STDEV)

これを工程能力の式に代入します

Cpk(USL)=USL-標本の平均/6σ

Cpk(LSL)=標本の平均-LSL/6σ
USL-標本の平均 =3s、または標本の平均- LSL=3sの時、工程能力は1になります

式を展開すると

kの推定工程能力が低下することが分かります

ここから分かるのは標本数nによって変わるということです

Cpの推定値にkの推定から求まる値を足してやると

下記の表の通りとなります

Cpk 推定

母集団のCpkが1.33以上というためには

標本数n=30のとき、標本Cpkは1.912以上必要であることが分かります

また、シックスシグマで目標とする母集団のCpk=1.5以上は

標本数n=30(シックスシグマでいうマジックナンバー)のとき、

標本Cpkは2.141以上必要であることが分かります

Cpk=2 (6σ)と近い値になりました

結構一致したのが何より驚きでした

但し、nは30以上で使用が望ましいです

それ以下は不安定になります

また、得られたデータをグラフ化して

正規分布いているか検証する必要があります

自由に使って頂いてもOKですが

検証するようにして下さい

新人教育は難しい
JUGEMテーマ:ビジネス

今日は新入社員教育の一環で

統計学とQFDの講師してきました

品質管理がメインでしたので

AQLの仕組みや工程能力Cp、Cpkの違いについてお話しました

以外にQFDが一番食いつきがよく

質問が多くて、話が脱線してしまい

競争の戦略やブルーオーシャン戦略の話までしてしまいました


これまで講師というと

ある程度分かっている方向けでしが

今回は新人ということもあって簡単に分かるように心がけたのですが

これがなかなか難しい

難しいことを簡単に説明するのが難しい

講師側も勉強になる一日でした

丹波へ品質監査出張
JUGEMテーマ:ビジネス

今日は丹波へ出張でした

新規取引先候補の実装メーカーの品質監査に行って来ました

こういった品質監査で対応してくれるのは大抵、

営業、品質保証部、製造部と場合によっては工場長です

品質保証部は必ず部長が出てきますので

50歳前後の方が多く

私を見てがっかりしていると思います

なぜなら“私が若いから”

監査員が若いと、監査される方はいい気分がしないのが人情

しかし、若いながらに

数十社の監査をしてきた私も負けてはいられません

今日の監査は注文を出せるかどうか品質面での監査でしたが

何点が指摘事項を残しつつ結果は◎

なかなかいい工場でした

まずは1機種作ってもらってもらうつもりです

さて次は岡山県

どちらも京都からは遠いのが難点です
品質とは
JUGEMテーマ:品質保証

特に製造業において分かっているようで分かっていない言葉がある

その代表が「品質」である

以前、あるメーカーの品質保証部での講習会で

「品質とは何ですか?」と聞いたところ

答えられたのは15名中1名だった

品質をつかさどる部門が品質の定義が分かっていない

辞書などでは

品質 : 品物の質 とあるが結局意味が分からない

製造業における法律JISの定義では

品質:
品物又はサービスが、使用目的を満たしているかどうかを
決定するための評価の対象となる固有の性質・性能の全体

難しいが簡単に言えば

商品が使用目的に対してどのくらい良いものかを見るポイント

もっと簡単にいえば「機能の達成レベル」である

例えば壊れやすいものを品質が悪いというが

これは丈夫であるという機能に対して達成レベルが低いと言うことだ

逆に服の肌触りが良い物を品質が良いというが

これは着心地という機能に対する達成レベルが高いと言うこと


ここで時計を例にもう少し検討してみる

時計 : 正確に時間を表示する

機能は時間を表示すること

品質は正確さである

その正確さのレベルが高ければ高品質ということだ

もし、時計 : 楽しく時間を表示する なら

楽しさが品質となる

面白いほど高品質ということになる


このように、製品には様々な機能あり

ユーザーはそれぞれの機能に対する品質を評価し

最終的に全体の品質を評価している

そして、ユーザーによって評価のポイントと感度が異なる

肌触りを重要視するユーザー、丈夫さを重視するユーザー

見た目の良さ重視するユーザー様々である


さて、デザインには品質は存在するか?

私は存在すると考えている

デザインの良いものは

「人の心を豊かにし、所有する喜びを与える」という機能がある

その機能に対して品質が存在するのは当然である

但し、数値で表せる品質ではない官能品質である


会社の組織にもそれぞれ機能がある

つまり、仕事自体に品質が存在する

改めて自分の仕事の機能を考え、品質を高める努力を

これからの日本企業に期待する

シックスシグマと工程能力、不良率

先日工程能力のお話をしましたが

±1σでCpk=0.33 不良率31.7(317,311ppm)

±2σでCpk=0.67 不良率4.5%(45,500ppm)

±3σでCpk=1.00 不良率0.27%(2,700ppm)

±4σでCpk=1.33 不良率63ppm

±5σでCpk=1.67 不良率0.57ppm

±6σでCpk=2.00 不良率0.002ppm

となります

※ppm・・・100万個に含まれる割合(%は100個に含まれる割合)

ここでちょっと詳しい人は

「シックスシグマ(6σ)活動って不良率3.4ppmでは?」

そうですシックスシグマ活動の6σと

工程能力のCpk±6σの数字は一致しません

さてなぜでしょうか?

シックスシグマの目標は製品の生産開始〜終了までの全体(母集団)で

不良率3.4ppmにしようといっています

これを工程能力にあらわすとCpk=1.5

つまりシックスシグマのバラツキは±4.5σに相当します

※正確には6.8ppmでCpk=1.5/±4.5σ(不良が正規分布の片側のみで3.4ppm)

この1.5σの差は?

それは時間軸(ロット間)による製品のばらつきです

量産試作で±6σあっても量産に入るとロットによって平均値が

1.5σくらいは変化するというマージンを含ませているからです

シックスシグマを生み出したモトローラ社は

量産していくと工程能力はCpk=0.5(バラツキは±1.5σ)悪化すると

経験的に分かっていたのです


さて先日の統計学に考察すると

「30個のサンプルでCpk=1.33というためにはCpk=1.7程度以上必要」

Cpkの悪化すると思われる範囲は0.4

完全には一致しませんが理にかなっている事が分かります

シックスシグマでは高らかに量産試作で±6σ確保すれば

量産に入っても100万個に3.4個しか不良はでないと言っていますが

統計学的には想定の範囲内なんです


日本はアメリカ式の品質管理手法など気にせず

独自に手法を工夫すればよいかと思います

「工夫」は日本人が世界に誇る技術だから
工程能力は1.33以上?

よく「工程能力Cpkは1.33以上ないとダメですか?」と質問されます

例えば12cmの長さの鉛筆を作ろうとしたとき

生産が始まって、終わるまですべての商品が12cmであることはない

必ずバラツキがあって12.1cmや11.9cmなどの長さの製品が出てきます

中には12.5cmなんてものもあるかもしれない

それに反して製品というのはある決まった寸法に仕上げる必要があります

それが公差という形で表現されます

例えば 12.0±0.3cm

ここでは±0.3が公差になります

この公差に対してバラツキがどの程度あるか評価したものが工程能力です

バラツキは一般的に標準偏差σ(シグマ)で表現されます

標準的なバラツキの大きさを算出した値です

※本当はもっと難しいのですがここでは割愛(分散と自由度を参照)

工程能力は公差に対してこのσが何個あるかを計算したもので

値が大きいほど規格に対して高い精度で出来ていると判断できます

Cpk=1 のとき 規格内にσが6個あり

規格内に入るのは99.7%です(0.3%は規格外の製品が出来る)

よくいうCpk=1.33と言うのは

σが規格内に8個あるときで規格内に入るのは99.994%

10万個の内、規格外のものは6個だけです


冒頭の「工程能力Cpkは1.33以上ないとダメですか?」というのは

これが良いか悪いかという質問です

一般的な製造業ではOKです

※シックスシグマが流行った頃は100万個に3、4個/Cpk=1.5以上と言いました

ただし、生産開始から終了までの全ての製品の結果がそうであればです

工程能力(Cpk=1.33以上)があるかないかを確認するのは

全ての製品に対して測定などの検査をしたくないからですよね

だから試作や量産試作で30個程度測定して

工程能力を確認するのですよね

つまり・・・

30個の測定結果で何万台も生産する全ての製品の工程能力を判断するのです

30個の測定で全ての製品の工程能力があるかないかは

5%の危険率で工程能力Cpkが1.33以上あると言うためには

※危険率・・・その判断が間違える可能性(5%だと20回に1回は間違える)

30個の工程能力が1.91以上ないとダメです

だから、量産試作で工程能力があっても

いざ量産が始まると規格を外れるものが発生するのです

そこまで考えても20回に1回は間違えるということも忘れずに

あと、データが正規分布していることが前提条件です

冒頭の質問に対する私の回答は

一概には言えない